朝夕

ベッドからトイレまで歩いてもらっていたが。
歩けなくなっている。
Sさんが笑っていることが救いではあるが、M子さんにとってこれは負担になってくる。

私たちの日常生活は結構ギリギリの時間配分でこなしている感がある。
ひとつ一つの動作がゆっくりになれば、出掛ける時間や仕事始めの時間に間に合わなかったりする。
朝の忙しい最中や逆に夕方ののんびりしていた時間に早く済ませてしまいたい私のふとした思いが
Sさんの足の運びを助けてしまう。
これが、Sさんの習慣になり益々歩が進まなくなってしまってはいけない。
今朝は歩いてもらうつもりだった。
ところが、途中でSさんが言った、出そうですと、二回。