■

Ｓさん通信パート３ 5

昼過ぎに私の右横にＧさんが質問に来た。
私は右に顔を向けた。その時からめまいが始まった。
いつもは下腹を引っ込め力を入れれば止まる。
昨日眠りが浅かった、そのせいだ。睡眠不足の時は大概こうなる。ただ、今日はしつこい。
チェックが多い事務仕事はやはり苦手だなと思った。
受け付け対応しはじめたら、とたんにめまいが無くなったからやはり私には受付の方が向いていると証明された。
帰り妻Ｍ子に電話したらＳさんも今日めまいがすると言っていたと言う。
病院に着くと、ひとりテーブルに座ってご飯茶碗でお茶を飲んでいた。
私が近寄るとニカと笑う。横で見ているとスプーンという。茶碗に残ったご飯粒を口に入れたいということだ。
看護婦さんに言うのも気が引けた。それに気がついたのか、もういいという。
いつものように、歯をみがき、入れ歯を殺菌漬けにして病室に行く。
今日は火曜日演歌の番組がある。
セットして私も今日はめまいがするから帰りますと言ったら早く帰った方がいいという。