シャツが着れない

そんなことあるの。びっくりした。
昨日はたまたま重ねて合ったから一度には着れないでしよう、と半分冗談と思っていた。
ところが、今朝、シャツが着れなくなっている、とM子さんが言う。
ちょっと前からボタンが付いたシャツと付いていないものがあると、どうやって着たらいいか混乱することがあったという。
M子さんはこの機会にボタンの付いていないものに統一するという。
ボタンの付いていないシャツも首の方から手を入れて、気がつかないで、どうにも着れなくなってM子さんを呼ぶ。
左手が不自由なので、まず右手で左の袖口から手を入れ右手で左手をつかんだあと、袖を左腕、脇とスライドさせていかないと次へは進めないのが道理とは判っている。
そのあと、右手を入れながら頭を服の首の部分に入れ、まだ首の下に固まっている服を右手だけで下に降ろさないといけない訳だ。
今まで言葉でなく、身体が覚えていて、気にもしていなかったこと、がこんなにも大変になっている。
当たり前にできたことが出来なくなる、これが脳疾患だと思い知った。