Sさん通信

ますます、私たちの言うことを理解できなくなってきている。
しないでくださいと言うことをする。
M子さんが言うには、覚えていない。
こうすればどうなるかという、想像力は無くなった。
また、障子叩きが始まったのだ。
朝5時半から音がし出して、已む無く下に降りて襖をあけたら、左向きになって右手で障子の枠を指で叩いていた。
叩かないでと何度も言っているのにどうして叩くのと聞くと、起きたいと言う。
時間を言って、もう少し眠るからと、蒲団を掛け、二階に上がったら、また、どこを叩くか音がする。
障子か、そういえば、向きはあのままだった。
もう、仕方ないから起きて部屋に行き、蒲団をめくり、起きてと言った。
5時55分だ、後5分で目覚まし時計が鳴ってしまう。
簡易トイレの準備をして、上に上がり目覚ましをオフにして、歯を磨きながらSさんの部屋に行く。
朝からかなわんな。