母のこと4 

国立の蚕糸試験場は臨時での採用だったらしく年末には解雇された。
再度雇い入れになるかは追って連絡するということだったらしい。
それを知った父親が知り合いと東京の世田谷区で家政婦の仕事をすることを決めて来た。
なんでも親どおしのきめごとらしい。東京に行ったら別荘のある鎌倉に行くことにもなった。
そのうちに戻ってくれるかとの連絡が入り、引き止められたらが松本に帰った。
帰らなければ運命は変わっていただろう。