かなわない

朝4時20分に下から音がした。
が、起きれなかった、M子さんが降りた。
大きい音だった。
戻ってきたから聞いた、トイレと水だという。
起きれなかったと言って眠りに入った。
少しするとまた、音がした。
M子さんは気が付かない。
今度は、私の番、と降りて扉を開けると、手すりを、何時ものように、カタカタさせている。
やめて欲しいとこの間言ったばかりだったから、何ですか、と言ってしまった。
トイレ、だと言う。
まだ、みんな眠っている時間だからオムツにしてくださいと言ったら、水、喉が乾いたんです、という。
薄暗い中、見つからない。
M子さんが4時に水をあげたはずだから、近くにあるはずと探したが見つからない。
何処に置いたんだ。
とタンスの上にペットボトルがようやく見つかった。
沢山入っていた。
渡して飲むかと思っていたら、すぐには手が動かない、待っていると今度は底を上に向け飲みもうとするが出ないと言う。
仕方ないから横にして口にあてがうと吸い始めた。
では、眠りますと言ってトイレにいるとまた、呼ぶ音がする気がした。
戻って扉を少し開けて見るとペットボトルを持って上げたり下ろしたりしている。
大丈夫と言い聞かせ眠りに付いた。6時に目覚ましが鳴りすぐ切って降りた。
ベッドから起こすと背中はオシッコで濡れ、ズボンは水で濡れていた。