M子さんの代わりに

10月16日、Sさんをいつものように、起こし、トイレに連れて行く。
今日は、M子さんが後ろから声を掛ける、オムツはボックスの中に入れずに下に置いておいといてと。
でもそれでは、トイレの中に籠る気がしたので、外に出しておくよ、あとはするからと言った。
窓を開けると、そこにもボックスがあったから、いい加減に折り畳んでいたから、このままでは広がってみっともないことになるなと、思った矢先だったので丁度良かった。
ベルをベッドから外してトイレに持ち込むことも私は、忘れてはいない。
洗面所で手を洗っていると、案の定、あっ、ベルを持ち込んでいないと言う。
私のすることに抜かりはないよ。私のことをそう言っているよと言うと、誰がと聞く。
リビングに戻り、納豆卵かけご飯を食べていたらベルが鳴る。
食べかけていたので立ち上がらずにいたら、M子さんが動いてくれた。
パンツを取ってと言ったらしい。
食べ終わった頃、また鳴るので今度は私がトイレのドアを開けるとズボンに靴下が片方残っていると言う。
ズボンを持ち上げると片方が出てきた。
後は自分でしてくださいね、と言ってリビングに戻ったが、何か、ムシャクシャする。
M子さんにそれを伝えた後、トイレの外から言った。
Sさん、ブザーの使い方を間違えている。
本当に自分ができない時だけに使ってください、と。